車椅子の選び方
生活に欠かせない車いす、どんな基準で選んでいますか?
たくさんの車いすの中で間違った車いすを選ぶと症状の悪化や体力の低下を招きます。
「良かれと思った車いすが・・・」とならないために身体にあった車いすを選ぶにあたり、ご参考にして下さい。
種類
車いすの種類は大きく4つに分けられます。利用者の状態に合わせて自走型/介助型/ティルト・リクライニング車いす/電動車いすがあります。
ご参考にして下さい。
自走型車いすご利用の方が、ご自身で操作するタイプです。介助者に押してもらうこともできます。 |
介助型車いすご利用の方が、ご自身で車いすを操作できない場合に使用するタイプです。 |
ティルト・リクライニング車いす主に室内でご使用いただく車いすです。姿勢を維持することができない方にご利用いただきます。背もたれの角度の調整ができる「リクライニング車いす」と、背もたれと座面の角度の調整ができる「ティルト車いす」。さらに、どちらもできるタイプもあります。 |
電動車いす手元のジョイスティックを操作することで電動で移動できるタイプです。切り替えレバーで手動の車いすとしても使えます。自力操作は難しいが指先がしっかり動かせる方に最適です。 |
車椅子ラインナップ
スタンダード | 基本機能 |
基本機能+デザイン | スタイリッシュ、アクティブ |
軽量 | 超軽量(約5kg~)、軽量 |
ティルト&リクライニング | チルト&リクライニング |
子供用 | スタンダード、チルト&リクライニング |
ビッグサイズ | 耐荷重130kg |
モジュール | 体型に座面高さや幅が調整可能 |
スポーツ | バスケット、テニス、レース、チェアスキー |
特殊 | 片手駆動、ベルト駆動、6輪車、起立、入浴 |
電動車椅子 | 電動走行、座面昇降 |
利用者
利用者の体格・状態に合わせて車いすをお選びください。
また、介助者の力に合わせて、重量を考えることも重要です。
<一般的目安>
(1)シート幅
シートの幅は、おしりの幅より3~5cmほど広めに。
(2)シート奥行き
シート奥行きは、背もたれにおしりを付けて座ったとき、膝の内側より2~7cmほど短くなるぐらいに。
(3)背もたれの高さ(バックアサポート高)
背もたれの高さは、肩甲骨の下ぐらいに。
(4)肘掛けの高さ(アームサポート高)
肘掛けの位置は、肘を無理なく曲げた高さに。(+0~2cmほど)
(5)シートの高さ(前座高)
シートの高さは、ひざ下の長さ+フットサポートの高さに。
身体の状態で種類を選ぶ
目的・環境
利用者それぞれの身体的な条件やご利用になる環境、目的によって適した機能が大きく違ってきます。
利用者一人ひとりポイントをおさえた選び方が必要となります。
(1)持ち運んだり、車に積み込むとき
車いすが大きすぎたり、重かったりすると利用者や介助者も動かすのが大変です。
できるだけ軽量でコンパクトな車いすを選ぶとよいでしょう。
(2)ベッドや車などへの移乗
車いす選びは、介助者の負担を軽減するという観点も、とても重要です。
スイングアウトでベッドにより近づき、肘掛けを跳ねあげて(ウイング)移乗をスムーズにします。
さらに、片麻痺などがある方は、片手・片足でこいで移動するのでスイングアウトの車いすがとても便利です。
(3)姿勢の安定、ずり落ち防止
車いすに乗ることがつらい方や身体がずり落ちるなどの上体が不安定になりがちな方の不安を解消します。
背もたれの角度が調整できるリクライニング機能や背もたれと座面の角度調整ができるティルト機能で安定した座位・姿勢を保ち、腰への負担も軽減します。
(4)家の中の狭い場所など
住まいの中でも車いすを利用する方や公共交通機関などをよく利用する方は、狭くてスムーズに進むことが大変です。
できるだけ小回りのきくコンパクトな車いすを選ぶとよいでしょう。
(5)サイズ調整が容易にできたら
車いすを使用していると、徐々に気になる箇所が出てきたり、太ったり、痩せたり、また季節によって衣服の厚みで窮屈になることがあります。
専用工具を使用せずに、座面の高さや座幅の調整などが簡単にできる車いすを選ぶとよいでしょう。
デザイン
くつや車選びと同じに車椅子選びも利用者の好みや個性で選ぶとよいでしょう。
スポーツの好きな方には、マラソン用、バスケット用、テニス用もあります。